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1月28日 バス見学会 こうのとりの里

1月28日に29名の参加を得てバス見学が行われました。加藤マリ子さんに報告を書いてもらい、お知らせに載せました。

 (1)雪印メグミルク野田工場(午前) (2)こうのとりの里(午後)

こうのとりの里(午後)
◆㈱野田自然共生ファームの木全(きまた)さんの説明
① この地区は沼の埋め立て地だったが、常磐新線(つくばエクスプレス)の計画に伴い大規模な住宅開発計画が持ち上がった。それに対し、自然保護団体から反対運動がおこり、自然保護の視点からの要望書が出されていた。しかし、バブルがはじけ開発会社は撤退し、土地の処分を表明。すでに土地は荒廃した状況だった。

setumei② 市民団体が里山ミュージアムを提案し、2004年末に野田市が「自然環境保護対策基本計画」を全会一致で策定。その後、区域内にサシバの営巣が見つかったことから基本計画を見直し全面保護に転換し、「自然共生型地域づくり」を打ち出す。「保全」[管理]「活用」を柱にした。

③ 2007年「野田市貴重な野生動植物の保護のための樹林地の保全に関する条例」を施行。サシバ、オオタカなどの生息する斜面林保全に向けて市は山林等を購入し、樹林地保全に努めた。

④ しかし、農地法により市は農地を購入することはできない。そこで、99%市が出資した(株)野田自然共生ファームが誕生する。

zennkeiファームは水路や農道をつくり、復田をし、竹林の間伐なども行っている。

⑤ こういった自然再生の取り組みを拡げるシンボルとしてH24年にコウノトリを多摩動物園から譲ってもらった。コウノトリが野生で生きられる餌となる生き物がたくさんいる豊かな自然を次の世代に残すために。

⑥ 「生物多様性国家戦略2012~2020」に30の自治体が連携するこの取り組みが明記されたのは、画期的であるとのこと。

◆コウノトリ飼育施設
2羽の親のコウノトリが「見て!見て!」と言わんばかりに止まり木にすっくと立っていました。kounotori昨年は、施設が用意した巣の台には営巣せず、横の止まり木に独自に巣を作ったそうです。巣は枝などを組んで直径1mもあるものでした。飼育員の女性の武田さんは「今年はどこに作るでしょうか」と楽しみな様子。

親が繁殖期に入るため、子どものコウノトリ2羽(すでに親と同じ大きさ)は隣の場所に移されていました。

おまけに、餌場の一つに・・・何と!美しいカワセミがいるではありませんか。ここが気に入ったらしく私たちが見学していてもずっといて、何回かエサのドジョウを食べる姿も見せてくれました。

◆水田
写真で見た荒れ果てた土地がきれいな水路となっていました。斜面からの水を利用して田んぼに水が張ってありました。この地以外にも8件の農家が現在、冬季湛水に協力しているとのことでした。水路から田んぼに魚道が作られ、産卵場所が確保されていました。この日も取締役の鬼頭さんが自らショベルカーを動かしていました。

◆生物
今年飛来した灰色がかった子ハクチョウ2羽が、畔で気持ちよさそうに日向ぼっこ。サシバも空を飛んでいました。農薬の使用をやめてから数年でヘイケボタルが出てきたそうです。たっぷりと生物が復活していると感じました。

◆連携
「コウノトリ・トキの舞う関東自治体フォーラム」に30の自治体が集まっています。もちろん我孫子も。でも、我孫子はもう少し積極的に連携をと切に思いました。

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